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ベーシックインカム(その2)

2016年11月29日

前回のコラムで、ベーシックインカム導入可否をめぐるスイスでの国民投票は否決されたと書きました。
国民に平等に配分する制度導入が何故否決されたのでしょうか?

スイスで行われた国民投票の内容は「成人に対しては毎月2,500フラン(約27万円)、18歳未満に対し
ては 毎月625フラン(約6.8万円)を支給する」ことの可否を問うものでした。その目的は「貧困や不平
等を正し、全ての人に尊厳ある生活を保障する」という触れ込みで、財源は「高所得者からの税金、年金
・失業保険など社会保険制度の廃止」によって演出するというものでした。

結果はどうであったか・・?貧困や不平等の解消、という聞こえの良いキャッチフレーズは多くの国民の
支持を得ると思われたのですが、意外にも約80%の国民が「NO」の選択を行いました。「NO」を選択
した多くの理由が、「国の財政に悪影響が出る」「国から毎月一定額の支給を受けると、労働意欲の減退
につながる」という理由が多かった様です。筆者の様に怠け癖のある者から見ると、何とも勤勉な愛国心
の強い国民なのだろう、と感心してしまいます。

スイスフランの2,500フランは日本円換算で約27万円という事は既に書きましたが、実はこの水準は日本
での生活水準に置き換えると、最低水準の賃金でアルバイトをして得る賃金の15万円程度の感覚の様です。
最低賃金レベル の金額を国から保証される代わりに社会保障制度が廃止されるのは困る、という様な事で
スイスでは否定的な意見が多かったという事ではないかと思います。

一般的にはベーシックインカムのメリットは次の3点があると言われています。
つまり第一に所得が増えてもベーシックインカム金額は変わらないので、低所得者が頑張って所得を増やす
ことが出来れば、それだけ生活は改善する。

二つ目に年金・生活保護等の社会保障支出をベーシックインカムに一元化する事で行政の無駄排除に繋がる。

そして三つ目がベーシックインカムで最低限生活の保障がされれば、福利厚生水準が低い非正規雇用への
就業も抵抗がなくなり、雇用情勢の改善に繋がる、等が挙げられています。

私達はこの制度をどう考えれば良いでしょうか?

2016.11.29  佐藤英二

投稿者:未来への扉 カテゴリー: ライフプラン

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