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直販投信について

 ■はじめに

 今月は投資信託の中ではいまだマイナーな存在ながら、一部投資家からは注目されている直販投信を紹介します。
 投資信託協会のホームページによると、現在我が国には、95社の投資信託運用会社があり、5,000本強の投資信託(以下、投信)があります。
 この殆どの投信(99%以上)は、証券会社や銀行(販売会社)を通じて販売されていますが、直販投信はこれらの販売会社を通さず、投資家
(受益者)(*)が投資信託運用会社から直接購入する投資信託です。

 現在、我が国には直販投信を運用している運用会社は8社あり、11本の投信が運用されています。
 このうち4社の投信は、日本株のアクティブ運用(*)で、残り4社は、他社の投信を複数組み入れ分散投資を図る、いわゆるファンズオブ
 ファンズです。 ここでは、前者の日本株アクティブ運用を行っている直販投信4社をとりあげます。
(*)受益者:投信を購入して保有する投資家
(*)アクティブ運用:投信固有の投資戦略により、日経225や、トピックス等のインデックスを上回る運用成績を目指す運用。

 ■直販投信誕生の背景

 直販投信の先駆けとなったのは、さわかみファンド(運用会社:さわかみ投信(株))で、1998年4月に運用を開始し、
 現在では純資産残高2,500億円の巨大ファンドとなっています。 その後、リーマンショックの前後、2008年9月に、
 ひふみ投信(レオス キャピタルワークス(株))、2009年1月に、コモンズ30(コモンズ投信(株))、2010年3月に、
 結い2101(鎌倉投信(株))が運用を開始し現在に至っています。

 彼らは、投信業界でのベンチャーのような存在ですが、その創業者達に共通しているのは、もともと大手の金融機関や投信会社
 にいて資産運用の世界に身を置く中で、業界の長年の慣行や悪弊に疑問を感じ、それを反面教師として、投資家本位の真の長期
 投資を実現するためのファンドを立ち上げようとしたことでした。

 あるシンクタンクのレポートによると、我が国の投資信託の平均保有期間は2.7年(2015年)ということです。 
 因みに、米国は4.5年、英国は4.6年で、日本での投信の保有期間が特に短い事が分かります。 
 もし、購入時手数料3%の投資信託を2.7年毎に買い替えると、10年で約11%の手数料を支払うことになります。 

 本来、投資信託は短期で利益を追求するような投資商品ではないはずですが、このように保有期間が短期になってしまう背景を考えると、
 そこには、販売会社である証券会社や銀行の販売姿勢に問題がありそうです。 実際に投信を設計し運用を担うのは投資信託会社ですが、
 その多くが大手の証券会社や銀行の系列であり、どうしても力関係から、販売会社の意向に沿った商品設計で投信の設定が行われてきた
 事が背景にあります。 

 その結果、投信販売の現場で目にする現象として次のような傾向を指摘することができます。

  • いかにも一般受けしそうな流行りのテーマを掲げ、次々新しい商品が売り出される。 
  • 売れ筋の多くが毎月分配型、かつ、通貨選択型に代表される、複雑な仕組み(デリバティブス)との組み合わせ。 
    或いは、ブル型・ベア型のようなハイ・リスク、ハイ・リターンを狙う商品設計。 
  • その上、販売後の運用状況、運用成績のフォローアップは形式的に報告書を送付するだけで、丁寧な説明は殆どない。

 これらは、金融機関が販売手数料を稼ぐことを優先させてきたための現象ともいえます。

 また、見栄えのする立派な販売用資料や、さまざまなメディアを通じての宣伝もコストに反映されているはずです。

 これに対して、直販投信はいわゆる販売宣伝活動はほとんど行っていません。 どのように個人投資家の間で広まり残高が積み上がって
 きたかと言えば、主にSNSも含めた個人投資家(受益者)からの口コミや、新聞、雑誌、TV等メディアで取り上げられた結果です。

 ■直販投信の特長

 その直販投信の大きな特長としては次の3点をあげることがでます。

 ●販売手数料はゼロ・・・販売手数料に関しては、インターネット証券を中心にノーロードファンドも増えてきているので、
  直販投信だけの特長ではありません。 但し、殆どのアクティブ投信では、2~3%前後の販売手数料が購入時に掛かります。
  一方、信託報酬に関しては、下図の通り1%を少し上回った水準で、インデックス投信よりは若干高くなっています。 
  ●長期運用・・・各社のホームページを見ると、4社にほぼ共通している運用方針として次のようなことが書かれています。
 ‘社会に必要とされる良い会社に、長期的視点で投資をする’。 もちろん、‘社会に必要とされる良い会社’の評価基準は各投信
によって違いがあり、当然組み入れ銘柄もそれぞれ特徴があります。 なかでも、中・小型株を積極的に組み入れている
 ひふみ投信、鎌倉投信は、社長との面談や従業員へのヒアリングも含む地道な会社訪問を通じた情報収集による企業分析を、
銘柄選択の基本としているようです。
  ●フォローアップ・・・直販投信の一番の特長は、受益者に対する運用報告と情報提供に力をいれていることです。 
各社とも定期的に運用報告会、セミナー 等を開催し、そこでは、運用責任者、実際に運用を担当しているファンドマネージャー
から直接、当面の運用方針、個別の銘柄選択の理由、背景等を聞くことができます。 彼らの話に納得出来れば、安心して
‘お金’託すことができるし、もし、考え方が合わなければ、‘お金’を引き上げるという逆の判断もできます。

 ■インデックス投信との比較

 アクティブ投信の過半は、コストも含めて考えると結局市場(インデックス)に勝てないというのは、投信を語る上での常識のように
 言われてきました。 ここでは、直販投信についてもアクティブ投信との客観的な比較をしてみます。 
 下表は、モーニングスターの投信データを基に作成したものです。

 トータルリターンに関しては、2013年以降のアベノミクス相場をほぼ反映しているといえますが、過去1年間に関しては、
 昨年のチャイナショック以降の下落相場、また直近の英国EU離脱に伴う市場の動揺もあり、各投信ともにトータルリターンでは
 マイナスでの比較となりました。 また、リターンだけでなく、リスク(変動)の指標である標準偏差、シャープレシオ(*)
 についてもそれぞれの特徴が出ています。

 2016年6月30日現在

ファンド名

さわかみ

ファンド

ひふみ投信

コモンズ30

結い2101

TOPIXインデックス

インデックス225

運用会社

さわかみ

投信

レオスキャピ タルワークス

コモンズ

投信

鎌倉投信

野村

三菱UFJ

国際

純資産(百万円)

248,211

30,596

7,102

23,071

19,942

69,450

販売手数料

2.16%

0.54%

信託報酬

1.08%

1.06%

1.35%

1.09%

0.67%

0.67%

運用年数

16年

7年

7年

6年

27年

17年

             

トータルリターン1年

-21.43%

-2.60%

-18.50%

-7.68%

-22.47%

-22.04%

トータルリターン3年(*)

6.17%

19.67%

   4.95%

4.69%

4.55%

5.85%

トータルリターン5年(*)

7.69%

19.62%

9.75%

8.65%

9.52%

11.26%

             

標準偏差1年

21.30

19.19

21.83

11.08

22.22

22.67

標準偏差3年

16.69

14.92

15.94

7.69

17.19

18.10

標準偏差5年

18.87

15.79

16.41

9.86

18.66

19.00

             

シャープレシオ1年

-1.01

-0.14

-0.85

-0.70

-1.01

-0.97

シャープレシオ3年

0.37

1.32%

0.31

0.60

0.26

0.32

シャープレシオ5年

0.41

1.24%

0.59

0.87

0.51

0.59

             

英国EU離脱決定前日と7/11基準価格比較

2016/06/23

18,873

32,026

20,266

15,399

5,669

10,281

2016/07/11

18,184

32,385

20,020

15,351

5,489

9,957

下落率

-3.65%

+1.12%

-1.21%

-0.31%

-3.18%

-3.15%

 (*) 年率
 (*) シャープレシオ:リスク(標準偏差)に1単位当たりのリターンを測る指標。
   値が高い程リスクに対して効率よくリターンをあげていることを示す。

(さわかみファンド):純資産残高2500億円と、直販の中では突出した存在ですが、その巨大さ故に、時価総額が大きく
流動性も高い銘柄が中心にならざるを得ず、リターン、リスク(標準偏差)の各指標とも、インデックス投信との大きな
違いは無くなっています。

(ひふみ投信):トータルリターンで、各期間ともインデックスを大きく上回る成績を残しています。
 また、リスク(標準偏差)も相対的に抑えた中で、高いリターンを達成しています。 
アベノミクス相場のようなマーケットが好調なときには大型株も組み入れ、不調な時には、例えば円高の逆風を受けにくい
ような中小型株を中心に好成績をあげているようです。

ここ1年間の成績を見ても、-2.60%、直近の英国EU離脱ショックでは、7月11日現在で離脱前の基準価格を回復しており、
逆風下でも打たれ強い投信と言えるでしょう。

(コモンズ30):名前の通り、今後の日本を牽引しグローバルにも競争力がある思われる優良30社に厳選投資する投信です。
 ここ数年の相場環境の中では、インデックスに近い運用成績となっていますが、リスクに関しては抑制が効いているようで、
下落局面では相対的にインデックスを上回る成績を残しています。

 

(結い2101):社会に必要とされる「いい会社」に投資をし、基本的に長期間保有を続けることが基本方針であり、そもそも、
インデックスに勝つという目的での銘柄選択をしていません。(実際、ホームページに掲載されている投資先企業を見ると、
直販投信の中でもさらにユニークな存在であることが分かります。) 従い、アベノミクスの上昇相場では市場に追随できて
いません。 反面、リスク(10%)リターン(年率4%)の目標を掲げ、現金比率を高めにするなど、市場の逆風下では
その通り堅実な成績を残しています。 今般の英国ショックでも、ほぼ基準価格を回復しています。

■最後に

 各投信の比較に関しては、寸評となりましたが、興味を持たれた方は、是非それぞれのホームページで、運用方針や投資家
 (受益者)との対話に対する取り組み等をご参照ください。 また、これは4社ともに共通していることですが、各直販投信では、
 半数以上の投資家(受益者)が毎月定額の積立投資をしています。 平均毎月1~2万円程度のいわゆるコツコツ投資です。
 投資を始めるに当たってベストなタイミングは誰にも分かりません。 従い、試しにどれか買ってみようかと考える方は、
 少しずつ時間を分散して購入する積立投資で始めるのが、現状のような不安定な市場環境の中では有効な方法といえるでしょう。

2016/07/27投稿

相続税の非課税枠

  ■相続税の非課税枠についてのお話
    今回は、相続が発生した時の相続税の算出において重要となる「非課税枠」についてのお話しです。
  日頃から良く調べておくと、相続が発生した時に節税することができます。

   ●相続税の基礎控除は、3,000万円+法定相続人×600万円です。この基礎控除の他に生命保険の
  非課税枠(500万円×法定相続人)と死亡退職金の非課税枠(500万円×法定相続人)があります。
  この特徴は使っている人のみが恩典を受けられるのが特徴です。

   ●「生命保険の非課税枠」妻、子2人なら法定相続人3名で500万円×3人=1,500万円が非課税
  です。銀行の預金を解約して一時払い終身保険の保険料として保険会社に払込をします。契約完了と
  同時に課税対象だった預金が非課税対象の生命保険に変わります。死亡時に1,500万円は非課税です。
  限界税率が40%なら600万円の節税です。保険会社にもよりますが90歳まで加入できます。  

   ●「死亡退職金の非課税枠」この枠を使える人は限られてしまいますが、使えるのに使っていない方が
  多いです。死亡退職金だから、会社員であったり会社を経営していないと使えないと思いがちです。
  自営業者でも「小規模企業共済」という退職金の積立ができる国営の共済制度があります。掛け金は
  毎月積立て引退時には税務上退職金として扱われます。(詳細は省きますが最も有利な税制です。)
  死亡時なら「死亡退職金の非課税枠」です。ただし、生命保険のように一時払いは出来ず即効性は
  ありません。
  掛け金は月7万円が上限。共済積立金1,500万円になるまで18年かかります。しかし、毎月の7万円
  ×12カ月=84万円は全額所得控除(必要経費)所得税、相続税ダブル非課税です。
  課税所得900万円超なら所得税+住民税の税率43%です。84万円の43%=36万の節税です。18年で
  648万円の節税。相続税の限界税率40%なら600万円の節税のダブル節税です。

   ●でも、死ぬまで働いて積立する人は殆どいないのでは?
  地主さん等の不動産収入が事業的規模であれば加入できるのです。不動産収入のある地主さんは
  死ぬまで現役です。

  今回は使った人だけが税の恩典を受けることができる非課税枠の案内でした。
  FP未来への扉では笑顔相続の相談をお受けしています。お申し込みは各種お申込フォーム又は電話
  にて受け付けております。

 2016/05/28投稿

金利について(基礎編その4)

  ■金利についてのお話(基礎編その4)
    前回は、私達の生活において身近にある金利に関するお話でした。
    今回は、金利についての基礎編の最後となる「マイナス金利」についてです。

   ●日銀が1月29日に導入を決定した「マイナス金利」の狙いは?
  一般の銀行は、日銀の当座預金口座に融資量に応じてお金を預ける義務があります。
  今までは、決まった額を超えて預けている分に対して、日銀が年0.1%の利息を付けていましたが、
  2月16日から金利がマイナス0.1%になりました。(銀行は今までと違って利息を払う事になる)
  つまり、銀行は日銀にお金を預けるほど利息が取られてしまうため、日銀に預けようとせずに融資に
  回す(企業や個人に対して)ことが期待されています。
  日銀は目標としているインフレ率:2%達成を目指し、金融政策として「量的緩和」、「質的緩和」
  を実施してきました。
  更に今回の「マイナス金利」の導入により、世の中に出回るお金を増やすことで、円安期待、そして
  輸出産業が潤うことなども期待されています。

  これからは、一般の銀行は日本銀行に預けると逆にお金が減ってしまうので、日本銀行ではなく、
  企業など他のところにお金を貸し出そうとするようになります。そうなれば企業はもっと投資を行う
  ことができ、ビジネスを拡大することができます。
  企業の業績が良くなれば、その企業で働く社員の給料もアップし、消費が増えるので景気が良くなる
  ことが期待できるというのが最終的な狙いです。

 ●私達の生活への影響は?
  「マイナス金利」と言っても、私達の預金金利がマイナスになるわけではありません。
  ただし、マイナス金利導入後に銀行の預金金利が更に下がってきています。今後は更に金利が
  下がったり、手数料(振込、引出し等)が上がったりすることが予想されています。
  「マイナス金利」のマイナス面ばかりでなくプラス面もあります。
  例えば、借入(住宅ローン、マイカーローン、教育ローンなど)に対する金利が下がってきています。
  特に住宅ローンは、金利が下がったことによる借り換えメリットを利用する人が増えているようです。
  但し、事務手数料や保証料なども含めてどれくらいメリットがあるか試算し実行する必要があります。

 ●諸外国で「マイナス金利」を導入している国は?
  世界の国においては、デンマーク、スウェーデン、スイスなどがマイナス金利を導入しています。
  デンマークでは、住宅ローンを借りている人が、毎月、銀行から利子を受け取っているそうです。
  住宅を買うために銀行から借金をしているのに、「マイナス金利」により、利息がもらえるのです。
  そのため住宅を買う人が増え、デンマークとスウェーデンの住宅価格は上昇して、主要都市では
  住宅バブルへの懸念が広がっています。

  「マイナス金利」が導入されて、2ケ月程経過しました。(コラム記載時点)
  現在、様々な要因で円高、株安が続いていますが、日銀が目指す効果が現れるまでには、まだまだ
  時間がかかると思われます。もうしばらく、様子を見守る必要がありますね。

  今回で金利についての基礎編は最後になります。
  基礎編の次は、応用編のお話が出来れば幸いです。乞うご期待!

 2016/04/27投稿

金利について(基礎編その3)

 ■金利についてのお話(基礎編その3)    
    前回は、金利に関する計算方法についてでしたが、    
  今回は、私達の生活において身近にある金利に関するお話です。    
    
 ●金利には、法律で定めた上限があります。    
  「利息制限法」では、利息の制限を次のようにしています。    
  ・元本が10万円未満の場合:年20%を超える部分は無効    
  ・元本が10万円以上100万円未満の場合:年18%を超える部分は無効    
  ・元本が100万円以上の場合:年15%を超える部分は無効    
    
  2010年(平成22年)6月18日に改正されるまでは、上記の「利息制限法」とは異なる「出資法」    
  の上限金利:年29.2%があったため、20~29.2%の間のグレーゾンと言われる金利で    
  貸していた金融業者が多くありました。    
  現在、「利息制限法」の上限金利を超える部分の過払い金返還請求が可能となっています。    
  但し、完済から10年で消滅時効となりますので、早めに弁護士や司法書士への相談が必要です。    
    
 ●リボルビング払い(リボ払い)の金利は、年利が基本です。    
  リボ払いは、利用額に関わらず毎月指定された一定額を返済していく返済方式です。    
  リボ払いの金利は、一般的に年15~18%(上記の利息上限)が多く採用されています。    
    
  ・12万円の買い物を毎月1万円返済だったら?    
   例示) 
    ・利用予定日:2016年4月1日   (締日15日として)
    ・利用金額:120,000円   
    ・金利:15%   
    ・定額コース:毎月10,000円   
        ー【支払日】 ーーーーーーーーーー【計算方法】 --------------- 
   2016年5月10日:1万円+(12万円×0.15÷365×25日)=1万1,232円  
   2016年6月10日:1万円+(11万円×0.15÷365×31日)=1万1,401円  
   2016年7月10日:1万円+(10万円×0.15÷365×30日)=1万1,232円  
   2016年8月10日:1万円+( 9万円×0.15÷365×31日)=1万1,146円  
   2016年9月10日:1万円+( 8万円×0.15÷365×31日)=1万1,019円  
   2016年10月10日:1万円+( 7万円×0.15÷365×30日)=1万863円  
   2016年11月10日:1万円+( 6万円×0.15÷365×31日)=1万764円  
   2016年12月10日:1万円+( 5万円×0.15÷365×30日)=1万616円  
   2017年1月10日:1万円+( 4万円×0.15÷365×31日)=1万509円  
   2017年2月10日:1万円+( 3万円×0.15÷365×31日)=1万382円  
   2017年3月10日:1万円+( 2万円×0.15÷365×28日)=1万230円  
   2017年4月10日:1万円+( 1万円×0.15÷365×31日)=1万127円  
      ⇒手数料合計:9,521円   
    
    9,521円÷12万円で計算すると利用金額の7.93%の手数料がかかった計算になります。    
  毎月の支払金額が多いほど金利負担が少なくなりますが、リボ払いの注意点としては残高が    
  いくらあるのか?意識出来ずに使い過ぎてしまう傾向があります。    
    
  ●クレジットカードの分割払は金利手数料がかかるものと、かからないものがあります。    
    ・1回払い:金利手数料無し    
  ・2回払い:金利手数料無しが一般的    
  ・3回払い以上:金利手数料有り(8~18%)    
  ・30万円の商品をクレジット3回払いでかかる手数料は?    
   例示)
      ・利用金額:300,000円   
      ・金利:18%   
      ・支払回数:3回   
    
    1回目の支払:10万円+(30万円×0.18÷365日×30日)=10万4,438円   
    2回目の支払:10万円+(20万円×0.18÷365日×30日)=10万2,958円   
    3回目の支払:10万円+(10万円×0.18÷365日×30日)=10万1,479円   
       ⇒手数料合計:8,875円   
    
  8,875円÷30万円で計算すると利用金額の2.96%の手数料がかかった計算になります。    
  基本的に手数料のかからない2回払いを検討し、無理ならば、なるべく支払回数を少なくした方が    
  金利手数料を抑えることが出来ます。    
  支払回数が多いと金利負担も多くなるので、ボーナス併用などを利用し計画的な利用が大切です。    
    
  次回は、金利ついてのお話(基礎編)の最終回です。    
  いよいよ、マイナス金利についてのお話をさせて頂きます。

 2016/03/28投稿

金利について(基礎編その2)

 ■金利についてのお話(基礎編その2) 
    前回は、金利に関する色々な言葉を中心とした基礎的な概念のお話でした。 
    今回は、もう少し具体的な金利に関する計算方法についてお話します。 
 
 ●金利の表示方法には、年利、月利、日歩があります。 
  ・年利とは、利息計算期間の単位を1年と定めた利率で、%で表します。 
   もっとも良く使われるのがこの年利です。 
  ・月利とは、利息計算期間の単位を1ヵ月と定めた利率で、%で表します。 
  一般的には、月利=年利÷12で表されます。 

  例示) 元本100万円に対して年利3%と月利3%では1ヵ月の利息の違いは?(税引き前)
    ・年利3%:100万円×3%÷12=2,500円
    ・月利3%:100万円×3%=30,000円
     ※今では年利が一般的ですが、特にお金を借りる時には月利表示でないか?
      十分注意が必要ですね。
  ・日歩とは、利息計算期間の単位を1日と定め、元本100円に対して利息(利子)が
  何銭何厘何毛と定める割合です。日常生活ではほとんど使われなくなりました。 
    例示) 日歩5銭という場合、1日当たり5銭という意味になります。
   ・100円に対して5銭(1銭は1/100円)という意味なので、%に換算すると
    1日当たり0.05%ということになります。
     ・年利にするには単純に365倍(1年:365日)して18.25%となります。
 
 ●金利計算の基本として、単利計算と複利計算があります。 
 ・単利計算とは、元本だけに対する利息(利子)のことです。 

  例示) 元本:100万円、年利:10%とすると(税引き前)
   ・1年目:100万円×10%=10万円
   ・2年間:100万円×10%=10万円
   ・3年目:100万円×10%=10万円
      ⇒以下同様で、元本に対する利息が毎年:10万円となります。
  ・複利計算とは、一定期間の利息(利子)を元本に加えたものを次期の元本として、 
  次の期間には新元本に対して利息計算します。

  例示) 元本:100万円、年利:10%とすると(税引き前)
     ・1年目:100万円×10%=10万円 ・・・ ここまでは単利と同じ。  
   ・2年目:(100万円+10万円)×10%=11万円
   ・3年目:(100万円+10万円+11万円)×10%=12万1千円
      ⇒利息(利子)が雪だるま式に増えて行くのがわかります。
 
  ※複利計算について、相対性理論で有名な物理学者のアインシュタインが
    以下の様に大絶賛したと伝えられています。
    ⇒宇宙最強の力
    ⇒人類史上、最大の数学的発見

   ※複利計算には、「72の法則」という便利な計算方法があります。
    ⇒72を金利で割れば、元本が2倍になるまでの年数がわかります.
   例示) 年利:7.2%の定期預金に100万円を預けたとすると。
     ・72 を 7.2(%)で割ると 10(年)
          ⇒10年で元本の100万円が200万円になることが分かります。
     ・逆に、20年で元本を2倍にしたいときの計算は
      72 を 20(年)で割り 3.6%
         ⇒年利3.6%の運用を目指せばよいことが分かります。

  次回は、金利に関する身近お話をテーマにします。

 2016/03/5投稿

金利について(基礎編その1)

   最近のニュースを賑わしているマイナス金利。日本は今までマイナス金利が無かったので
 一体全体マイナス金利で今後どうなるのでしょうか? 誰しも疑問に思うことですね。
  
 その前に金利についての基礎的なお話をシリーズでお伝えします。
  
 ■金利とは、「資金を一定期間貸したことに対して支払われる報酬」(広辞苑より)とあります。
  例えば、貸し手が100万円を5%の金利で貸した場合、一年で支払われる報酬は
   100万円×5%=5万円  となります。
  この金利は、私たちの生活において、お金を運用する時(預貯金の利息、国債の利回りなど)や
  お金を借りる時(住宅ローン、カードローンなどの支払利息)など様々な使われ方をしています。
  
 ●金利に関する用語には、「利息(利子)、利率、利回り」など色々な言葉が使われます。
 ・「利息と利子」は一般的に同じ意味ですが、慣例的に次の様に使い分けることがあります。
  -「利子」とは、借りたお金に対して一定の割合で支払う金銭。
  -「利息」とは、貸した(預けた)お金に対して一定の割合で受け取る報酬。
   ※上記説明は広辞苑より。
   ※銀行では「預金」や「利息」、郵便局では「貯金」や「利子」ともいいますね。
 ・「利率」とは、利息(利子)の元本に対する割合のことで、年利・月利・日歩などがあります。
 ・「利回り」とは、利益配当または利子も含めた元本に対する割合のことです。
  
 ●金利には「固定金利」と「変動金利」があります。
 ・「固定金利」とは、定めた期間の金利が変わらない金利です。
  身近には、通常の定期預金、個人向け国債の3年や5年物、長期固定住宅ローン(フラット35)
  などがあります。
 ・「変動金利」とは、ある一定の条件により変動し続ける金利です。
  身近には、普通預金、個人向け国債の10年物やの変動金利型の住宅ローンなどがあります。
  (中には変動型定期預金もあります)
 
  ●金利には「短期金利」と「長期金利」があります。
 ・「短期金利」とは、通常は1年以内の借入・運用に関する金利のことを言います。
  無担保コール翌日物金利という日銀が目標設定する金利です。
  日銀の金融政策はこの金利を目標に行われます。
 ・「長期金利」とは、通常1年を超える借入・運用に関する金利のことを言います。
  10年物国債の市場金利になります。
  住宅ローン金利や長期貸付金利などを決める要素になります。
 
  ●金利が決まる要素は様々ありますが、基本的な考え方を述べます。
 ・金利の基準はその国の通貨によっても異なります。
  その国の経済状況や信用リスクなどによって決まります。
  前述の中央銀行がコントロールする「短期金利」と市場によって決まる「長期金利」が
  その通貨の基準となります。
 ・借り手の信用度合によっても変わります。
  借り手の信用度合が低い場合は信用リスクを加味した分、金利が高くなります。
 ・返済期間によっても変わります。
  返済期間が長いほど、リスク要素が高くなり一般的に金利も高くなります。
   
  次回は、金利に関する具体的な計算方法をテーマにします。

2016/02/20投稿

経済指標の見方

  さまざまな経済指標の中から資産運用に役立つ指標を以下の点から選び解説します。
 <3つの観点>
  1)時限性・・・データ収集から発表まで時間がたち過ぎていないこと。
  2)信頼性・・・データ発表機関、収集方法など信頼できるものであること。
  3)実用性・・・資産運用、マーケット分析に使用できること。

   ■ 新規失業保険申請件数
  ・全米全土で1週間に新しく失業保険給付を申請した件数です。
  ・労働局雇用訓練局が毎週木曜日に発表します。
  ・週次データのため、雇用統計の先行指標として用いられることが多く、
   専門家のあいだでよく使われます。
  ・連続性をみるため通常は4週平均値をみます。
  ・40万人が不況時/平常時の目安で30万人以下が好況時とみられます。

   ●下記が2016年1月16日までの新規失業保険申請件数4週間平均のグラフです。
      過去60万人超の不況時から最近は30万人以下の好況時の状況へと好転していることがわかります。

グラフ2

               出典は米国、労働省雇用訓練局(https://www.doleta.gov/)です。
2016/01/28投稿